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ヤマジカズヒデ×田渕ひさ子×Cobalt|カオス・フィーバー・スペシャル‼︎ーPlanet K 18th Anniversary<M☆N☆T編>ー@吉祥寺Planet K

ヤマジ×田淵の「スローモーション」&「諦念プシガンガ」が聴けたぞー!わーい!

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2017/02/17 fri
カオス・フィーバー・スペシャル‼︎ーPlanet K 18th Anniversary<M☆N☆T編>
at 吉祥寺Planet K
open 19:00 start 19:30
¥3,000

出演アーティスト

セットリスト

ヤマジカズヒデ
  1. I shall be released / Bob Dylan
  2. When you sleep / My bloody valentine
  3. These days / NICO
  4. Water lover / ZELDA
  5. Setting sun / The Chemical brothers
ヤマジ×田淵
  1. スローモーション / 中森明菜
  2. 諦念プシガンガ / 戸川純
  3. Jesus wants me for a sunbeam / The Vaselines
ヤマジ×田淵×Cobalt
  1. Helpless / Neil young

ライブの感想

19:15頃会場着。
ドトールの入っているビルの地下1Fに降りて、受付でヤマジさんと田淵さんが目当てですと答えて入場。ドリンク代はソフトドリンクが500円、アルコールが600円でした。

フロアに入ると、前方に椅子が60脚くらい並べられています。
丸テーブルがいくつか据えられてあって、そこでは煙草が吸える。椅子を確保してしばらく待って、開演。

わたしが入ったときはまだ椅子もありましたが、開演間際には後ろまで立ち見でいっぱいになっていました。すごい。

Cobalt

ぜんぜん知らないまま、とくに前情報も仕入れずに見ました。
アコギの弾き語りの人。2曲くらいギター1本で歌って、途中からチェロの人を入れて2人で演奏していました。
下手だった+好みでもなかったので、印象がありません。

田淵ひさ子

アコギでの弾き語り。
彼女のギターは、アコギでも痛い感じというか、ピカピカに磨かれたナイフみたいにきれいで鋭利な印象が強いけれど、声はびっくりするくらい透明でイノセント・少女めいていて、そのギャップに毎回ドキドキする。

田「わたしはバレンタインってtoddleのメンバーくらいにしかあげないんですが、今日は2日も経ってるのにコバルトさんがチョコレートをくれて、食べものをくれる人はいい人だと思っているので嬉しかったです。楽屋で食べました。バレンタインのたびに、“男子だったらチョコもらえたのにな”って思って悔しいんですが、男だったら男だったで“どうせもらえなかったんだろうな”とも思うし(笑)放課後ダッシュで帰るみたいな感じでこじらせそうな気もする。でも最近は普通に男性から渡したりもしますよね。特別なことでもなく。この年になるといろんな呪縛から解き放たれる」

田「普段はtoddleというバンドでエレキギターを弾いているので、エレキで弾き語りも楽しいかなと思ったんだけど……ループして歪ませたり。でも、今日来たらヤマジ大先生がギャーンってしてるところで、やめといてよかった!て思いました(笑)優勝の人がここにいた!みたいな。(自分を示して)入賞もできない人みたいな。笑」

この年になるといろんな呪縛から解放される、ってMCがなんかとても印象に残りました。軽い笑い話だったんだけど、個人的にちょっと重かったものを軽くしてもらえた気がして嬉しかったです。

嬉しかったといえば、「Vacantly」を演奏してくれたことが嬉しかったなあ。去年出たtoddleのアルバム『Vacantly』の中で、いちばんすきな曲だから。薄暗くて喉が詰まるほど暑くて、でもぞっとするくらいひんやりとしていて、その質感と情景がどうしようもなくすき。寂寞と、それでもまだ続く道のりのうた。

ヤマジカズヒデ

エレキ1本を抱えて、マイブラだのケミカルブラザーズだのを弾き語っていました。いい意味で頭がおかしいです。笑
マイブラは「When you sleep」でしたが、あのイントロのフレーズはアームを使わないで演奏していました。一番最後、アウトロだけフワフワ揺らしていて、原曲のど派手さは鳴りを潜めてちょっとストイックな印象があって気持ちよかったです。あと途中どこかで日本語詞を挟んだような。

ヤ「マイブラを弾き語る人もあんまりいないよね」

そうですね。笑

あとどこかで「今日はゲストドラムが……エコー」と紹介しつつ、リズムマシーンを起動させていました。お茶目さんめ……。

なんでヤマジって、自撮りするとき必ず半分だけ写るんだろう……。

それはともかく、終演後にオフィシャルがセットリストをあげてくれるの、とっても嬉しいな。知らない曲があるので、今度聴いてみます。
「すきなアーティストがすきなもの」ってわかりやすい指針のひとつなので、こういうガイドがあるといろいろ手が伸びて楽しい。

本編最後の「Setting sun」は、そこまでよりガツンと音量を上げて音も重ねて歪ませて、とても1人だとは思えないやかましさで最高にカッコよかったです。終わらないで……もっとやって……って気持ちになる。ウアーかっこよかった。

ヤマジ×田淵

2人で出てきてくれました。嬉しい~。

ヤマジさんはエレキ、田淵さんはアコギ。煙草をくわえたヤマジさんがセッティングをしている間に、田淵さんがMCをしてくれました。

田「さっきヤマジさんの演奏を聴いていて、カッコイイ!てなってました。最後の曲とか、“終わるのか?終わるのか?終わらないで!……きたー!今度こそ終わるのか?終わらないで!お願いします!……きたー!!”ってなるよね」

なるなる、超わかる~って心の中でめっちゃ頷きながら聞いていました。

田「わたしはヤマジさんのTwitterを熟読しているので、どんなエフェクターを使ってどう音を出してるのか、それなりには推測できるんですけど……それでもすごいですよね。アンプ3台使ってる(そうなんだ……)。ライブでご一緒させていただくときは、エフェクターを写真に撮らせてもらって、これはどうするんですか?これは?って毎回質問してます」
田「わたしたちは普段同じギター(ジャズマスター)を使ってるんですけど、わたしが死ぬほど聴いたdipのアルバムはストラトで録ってたらしいです。ストラトのアームって、変化が急でギュンッて上がるんですよ。でもジャズマスはゆるゆるってしてる」
田「ヤマジさんが、1曲1曲終わるたびに、“……ん。”って言うのが楽しくて。たぶんあれは、ギターの音に満足いってるんですよ。いい音で鳴って、よし、みたいな気持ちが出てるんだと思います」
ヤ「正解。笑」セッションでも曲が終わるごとに「ん。」って言ってました。笑

ヤ「(PAさんに)もうちょっとアコギ返してください」
田「ええ……」
ヤ「もっと大きくても」
田「ほんとに!ほんとにやめてください!」かわいい。

で、まずは中森明菜のスローモーション。
原曲はもっと迫力があるというか、きらびやかなイメージがある曲だと思うけど、田淵さんの声が乗ると一気にやわらかいやさしい印象になる。原曲がOLだとしたら、カバーは女子中学生感がある。青空で海辺で自転車に乗っている気がするよね。

エレキがセンチメンタルでいい感じ。

田「なにか一緒にやる?って誘っていただいて、わたしがギターと歌を録って送ったら、エレキが入って返ってきて。キャー!ってなりました。後日YouTubeで聴けるようにします」

ほんとに上げてくれて嬉しい。めっちゃ聴いてます。

田「次は、戸川純さんの曲」

わあ、なんだろう、と思ったら田淵さんがカウントを始めて、ってそのリズム絶対諦念プシガンガじゃない……うおーやっぱりそうだったよー!ひーん嬉しい。

スローモーションが爽やかさを感じさせるような、キラキラした印象があったのに対して、こっちはザクザクした暗い質感でゾクゾクする。ザラッとした目の粗いヤスリみたいなエレキの音が、耳を引っ掻くみたいに残る感じがすき。アコギも固めのジャキジャキした音、それなのに声がやっぱりどこまでもイノセント。
田淵さんの音は声もアコギもすっと潔く消えてしまうような鋭さ、儚さなのに、ヤマジさんの音が妙に後に残る感じで、その差異がまた気持ちよかったです。あーもうほんとよかったです。ヤマジの諦念プシガンガ聴くの2回目だと思うんだけど、ほんとなにを何回やってもカッコイイ人だな。

この2曲の印象が強すぎて、あとはあんまり覚えていません……。
最後に2人でやった曲は知らない曲だった。ヤマジが歌ってたよ。そのあとにCobaltさんとチェロの人が出てきて、みんなで一緒にニールヤング。

 

やー、いい夜でした。ありがとうございました。とっても楽しかった。4月のdip×クランのチケットを買って帰りました。
今度TSUTAYAさんに行って、この日やった知らない曲が入ってるCD借りてこよ。