NO MUSIC FIGHTER

音楽の話と音楽じゃない話をしようよ

GOATBED, THE NOVEMBERS|La.mama 35th anniversary 『PLAY VOL.46』

ライブハウスのブッキングじゃないとまず実現しなかっただろうなという組み合わせ。ステージもフロアもカオスで楽しかったです。

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2017/8/4 fri
La.mama 35th anniversary 『PLAY VOL.46』
at La.mama
¥4,000
open 18:30 start 19:00

出演アーティスト

セットリスト

GOATBED
  1. DAMNED THING IN THE RAIN
  2. SLIP ON THE PUMPS
  3. de NUDE
  4. DEAD ZEPP
  5. 1205
  6. Hard Liminal
  7. OPENING CEREMONY
  8. COSMOCALL FIFLD
  9. Physical (Olivia Newton-John)
  10. TEMP
  11. ROSE&GUN
  12. Only finally there is free END
  13. in the OVAL
THE NOVEMBERS
  1. Romance
  2. 1000年
  3. あなたを愛したい
  4. きれいな海へ
  5. 鉄の夢
  6. Blood Music, 1985
  7. こわれる
  8. 黒い虹
  9. Hallelujah

ライブの感想

シーンも音楽性も全く異なる2組ですが、それぞれの美学に対するストイックさというか、自己の表現に対して確信的である部分は共通項だなあとも思っていたので、とても楽しみにしていました。
客層は全然被っていなさそうだったし(フロアで漏れ聞く会話がギャとキッズとで二極化していて面白かったです笑)実際に連続して聴いてみると音楽的にもほとんど被るところがないし*1、それなのに妙に独特な「この日この空間だけの世界」みたいなものができあがっていて、2組とも心から楽しめました。共通項は低音の気持ちよさかな。いいイベントでした。

GOATBED

4月のCOTDとの対バンぶりかな?けっこう久しぶりです。
のんびり開演間際に入って最後尾(視界ゼロ)で聴いていたのですが、演奏が始まった瞬間に「ツインドラムじゃん!」と気がついて、のんびり来たことをちょっぴり後悔しました。スタンディングだと開演待ちが疲れるので、確実に柵が取れる番号でない限りのんびり来る癖がついているのですが、うあーちゃんと開場で入ればよかった。

北野さんも岡本さんもタフでパワフルなプレイをするドラマーだと認識しているのですが、しかし似ているわけではなく明確にそれぞれの色があって。北野さんの方がやや手数多めでタイトめ、岡本さんの方が一打が重くて安定感があるイメージ。それでもお互いに潰しあったり対立したりするのではなく、お互いの勢いを2倍3倍に増幅させていくような相性の良さもあって、見ているだけでも楽しいんですよね。次からはサボらないで開場で入ろう……。
ダンシンのどこかで2人のキックがガツンと同時に鳴り響いた瞬間があって、そこで鳥肌が立ったし一気にテンションが上がった。普段のゴートは無機的でスタイリッシュなイメージがあって、そこに石井さんの声が乗ることで高すぎない熱と艶が生まれて気持ちいいなあと思って聴いているのですが、この日は剥き出しの鉄骨感というか、いかにも「ライブハウス然」とした音で、武骨で荒っぽくてびっくりしました。情熱的というか、衝動がわかりやすく可視化(可聴化?)されている感じ。かっこよかった~。

MCほぼなしで最初から最後までぶっ通し、媚びゼロのストイックなステージでした。なんにも見えなかったけど、音だけで満足。たまにちらっと見える石井さんは「ジムのインストラクターかな?」みたいなカジュアルな恰好で可愛かったです。スポーツ感はこのせいかな笑

THE NOVEMBERS

ゴートよりさらに久しぶり。多分前見たのは2回目のBODYだと思うので、3年ぶりかな?
ちゃんと聴いているのが4th EPまでなので、知らない曲がほとんどだったのですが、終始楽しめました。

3年も経っているから当たり前なんだけど、とにかく1曲目が鳴り始めた瞬間の「うわ、記憶よりめっちゃ上手くなってる」という衝撃がジワジワと実感に変わっていって、相変わらずステージがまったく見えない位置にいたにも関わらず惹き込まれてしまいました。よかった。
リズム隊の硬く重くうねる感じ、ほんとたまんない。超よかった。もともと重心は低めのバンドだと思うけど、金属的でソリッドな部分がバッキバキに磨かれていてゾクゾクしました。擬音ばっかりだけどそんな感じなの。肌で聴け!みたいな迫力があってうっとりしてしまった。

音圧で殺す勢いの轟音が続いてからの最後の「Hallelujah」、美しかったなあ。以前からノベンバには周囲を灼き尽くす強い光というイメージを持っているのですが、この日その印象を再確認することになりました。彼らの音楽は苛烈で強烈な美しい光。そこが苦手な部分でもあり、好きな部分でもあるんだなあ、と改めて実感しました。『zeitgeist』でちょっと離れたのですが、次はここまで間を空けずに観に行きたいな。帰宅してから、購入していなかった最新アルバム『Hallelujah』をAmazonでポチりました。いいアルバム。

にしても、ばんぎゃる村の住人としては、この曲調でヘドバンできないのは地獄♡振りたくて振りたくて震える……頭を……振らせてくれ……!いつか広めのところでこっそりやろ~。

会場について

老舗ライブハウスのLa.mama、初めて行きました。

渋谷クアトロ・新宿ロフトと並んで、超柱が邪魔なライブハウスだなと思いました(笑)ど真ん中に聳え立っているわね……。
ドリンクメニューが豊富で日本酒もあり、ガッツリ飲むこともできるので好印象。後方には椅子があったので、ノベンバは座って聴いていました。このキャパで休むとこあるの嬉しい。スタッフさんが受付の方もドリンクカウンターの方も親切で、気持ちのいい箱だなと感じました。今回の対バンのブッキングも含めて、きっちり運営されているな、さすが老舗だな、というのが全体的な感想かな。

柱に阻まれてフロア前方がどうなっているのか全くわからなかったので、次行くときはちゃんと開場で入りたいです。

*1:ルーツは被っている部分も多々あると思うんですが、その表出は全く異なる方向なのが面白いです。