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Plastic Tree|2017年春ツアー「念力発生」@水戸ライトハウス

水戸というか、念力ツアー全体の感想。きっと十年後くらいにふと振り返って懐かしむだろう、思い出深いツアーになりました。ありがとう。

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2017/5/5 fri
Plastic Tree
メジャーデビュー20周年“樹念”ツアー「念力発生」
open 17:30 start 18:00
¥6,500

セットリスト

  1. バルーン
  2. フラスコ
  3. 讃美歌
  4. アローンアゲイン、ワンダフルワールド
  5. テトリス
  6. サイレントノイズ
  7. 静かの海
  8. creep
  9. 嬉々
  10. メランコリック
  11. 念力
  12. ムーンライト
  13. マイム
  14. デュエット
  15. さびしんぼう
EN
  1. リプレイ
  2. 春咲センチメンタル
EN2
  1. Ghost

ライブの感想

長かった念力ツアーも、ついにセミファイナル。
わたしはファイナルの仙台には行かないので、個人的なファイナルはここ。

あまり押さずに始まった、かな?ちゃんと時計を見ていなかったのでよくわからないけど、そこまで長々と待ったという感覚はないです。
そうそう、中野は5分押しくらいで始まりました。暗転したときに「まさかプラが定時近くに開演するなんて?!」みたいな驚愕と称賛のどよめきがフロアから上がっていました。笑 今後もこれくらいでお願いします……。フロアだってアンチエイジングが必要なくらい年を重ねているんだ!

それはさておき、印象に残っている曲のことを。

「バルーン」。
中野がびっくりするくらい楽しくって、完全にファイナルみたいな気持ちになっていたので、個人的にこの日は「エンドロール」というか「終わりに」というか、そんな感覚で聴いていて。だから心情と相まって、「バルーン」は沁みるようでした。ライトハウスはHRやFLEEZと比較して好みの鳴りだったのもあって、じっくりと聴き入ってしまった。
この曲はビートの変動が激しい曲で、穏やかかと思えば意外と譜割が細かくて、各パートが噛み合わないとグダグダになる曲でもあって。この日はビタッとハマっている感じではなかったけれど、様子を伺いながら丁寧にゆっくり幕を上げるような、そんな感じがしました。
でもやっぱり「バルーン」は1曲目じゃない方が好き。静かに始まって盛り上がってまた冒頭に戻って静かに終わる構成にループ感というか回帰感を強く感じるから、ある程度行き足のついた中盤~後半の方が気持ちが入り込みやすいのよね。

「creep」。この曲もこの先は滅多に聴けなくなるのかな。
近年のナカヤマさんは、ストレートなフレーズ・アプローチを避けなくなったような印象があって。「creep」はまさにそんな曲だなあと思っています。再生ボタンを押した瞬間から曲の終わりまで、ただひたすら「ギターカッコイイ!」ってなるし、ライブで聴いても案の定「ギターカッコイイ!!!」てなり続けてた。
でも、メインフレーズは「ギターが主役!」て感じのいい意味でベタなカッコよさがあるんですが、リズムは色々とフックが仕掛けられていたりしていて、それもまたいかにもナカヤマさんだなあと思います。笑 王道的な気持ちよさとマニアックなカッコよさが絶妙に両立している感じ。
この曲はツアー序盤から輪郭が明瞭というか形が定まっていて、進化・変化していったというよりは、より鋭くなっていく・ブラッシュアップされていく、という感覚が強かったです。B面曲はリリースツアーが終わると演奏されなくなることが多いですが、時々でいいからまた演奏してほしいなあ。

「嬉々」。
甲府のとこでちょっと書いたけど、今まであんまり好きな曲じゃなかった(ナカヤマさんのこの手のシンセの使い方があんまり好きじゃないのと、あまりにキャッチーなので戸惑ったのと)のに、このツアーで毎回聴いているうちに気が付いたらすごく好きになっていた。echoツアーでも毎回聴いていたはずなんですが(笑)タイミングもあるんだろうなあ。今になって、後半ピアノが入って “あぁ何で?って聞いてみたら良かったのかな?” 以降の箇所が泣きたくなるくらい沁みるようになりました。
改めて音源を聴いてみると、キャッチーなシンセやメロディの奥でギターは細かいフレーズを弾いていたりして、すごく面白い。でもライブだと、そういった細部よりもキメで一緒に手を上げたり体を揺らしたり、素直でフィジカルな受け止め方をするのが楽しい。「creep」もフックの多い曲だから、この2曲が連続するセットリストだったからこそテンションもどんどん上がって行ったのかなあと思います。
今になって「嬉々」が好きになったのは、「フラスコ」と「静かの海」と「creep」があったからかな……という気がぼんやりとしているのですが、これはまだうまく言語化できないのでもう少し考えてみます。

「念力」。
川崎はギターが死んでいたわけですが(笑)それ以降はずっと楽しく聴けてよかった。
どっかのエントリでちょろっと書きましたが、わたしにとって「念力」は2012年の「くちづけ」以来の個人的大ヒットシングルで。「そうそうこういうプラ聴きたかった!」ていうど真ん中の曲だったので、毎回ずっと楽しかったです。

最初から最後までごっついベースがブンブン鳴ってて、「念力」ばっかりはわたしもベース聴いちゃうなあ*1
この曲はリリース当初から砂漠感があるというか、オリエンタルで乾いていて熱いみたいな印象を持っていたので、ライブの後半最高に熱くなっている状態でやってくれるのが嬉しかった。「メランコリック」も熱っぽい歌なので、この流れで体温が最高潮になる感じで。
川崎でいきなり配られてびっくりした念力発光器も、すぐに慣れて楽しく使うことができました。高崎ではピンク色に改造している人がいたし、中野にもピンクに改造している人がいて(同じ人かな?わかんない)有村さんに「いると思ったんですよ、そういうナカヤマアキラみたいな人が」っていじられてて面白かったし、水戸では色が変わるように改造してた人もいたし、見ているだけでも楽しかったです。

「マイム」。
アウトロ、甲府で佐藤さんが聴いたことない三連符入れてきて「ちょーかっこいい!」て感動してたら、水戸ではナカヤマさんも乗っかってきてすごいことになってました。なにそれめっちゃかっこいいんですけど!ライブ音源出して……ライブver.を収録して……(サーカスで味をしめた)(夢の島と月の光をたよりにもお願いします)

「デュエット」……は毎回ひたすらに楽しいからもうなにも書くことないや。ただただ好き。ナカヤマさんがナンバーワン。

あとは、「静かの海」と「さびしんぼう」、本当に素晴らしかったです。この2曲は、演奏するたびに良くなっていくように感じられました。
どちらも聴かせる系のバラードですが、秘めたる情念というか、内側にある熱量はすごく高い曲だとも思っていて。比較的アップテンポな曲が多かった今回のセットリストでも、この2曲が「休憩」という感じにはならず、むしろ流れの起点と終点として機能しているように感じられて印象的でした。
「creep」のところでも書いたけど、ナカヤマさんが直球のフレーズを真正面から弾いてくれるようになって、それが一番沁みるのはやっぱり「静かの海」かな。ライブの「静かの海」のギター、本当に素晴らしくって。しかも演奏を重ねれば重ねるたびに、どんどんよくなっていくの。この間久しぶりに音源で聴いてみたら、音源ももちろんいいんだけど、なんかもう物足りなくって。いつもはライブの良さと録音の良さは別だと思ってるから、音源とライブどっちが好き、みたいなのはあんまりないんですけど、この曲ばっかりはライブのギターに慣れると音源が「もうひと押し!」みたいになっちゃう。ライブのギターは麻薬。
あと、この曲は歌も印象的でした。ちょうど有村さんの声に張りと艶が出る音域の曲だと思うんだけど、儚くも芯がある感じで胸に迫るものがありました。
さびしんぼう」は、ツアー序盤は不安定な部分もちらほら見えたけれど、後半になるとバシッと決まっていてかっこよかった。特にやっぱり、バンドが入る瞬間がたまんなくって。あれ、佐藤さんもカウント刻んだりしてないよね?クリックは聴こえてるのかな?寸分のずれもなく一気にバンドサウンドになるあの瞬間が、本当に素晴らしかった。最初は「この曲で本編〆はちょっと物足りないかな?」と思っていたのですが、全然そんなことなかった。よかった。

あ、あと「Ghost」!
「Ghost」をひたすらに愛しているので、アンコールで「Ghost」やってくれたのが本当に嬉しかった……高崎に引き続き歌詞は行方不明でしたが(笑)ツアー後半は「デュエット」と「Ghost」を聴きまくれたのでしあわせでした。
7月のパシフィコで『トロイメライ』が聴けないというかなしみに打ちひしがれてわりとガチで凹んでいたのですが、このツアーで少し元気を取り戻せました。僕は強くなれる、そんな気がするんだ……(※この日は歌詞飛びのためこの部分は歌っていません)

本日のマイム

有村さんが寄っていってちょっかいを出そうとすると、中山さんが念力発光器を銃に見立てて応戦。放課後の中学生男子笑

MCうろ覚え書き

竜「この紋所が目に入らぬか、ってやろうと思って印籠をポケットに入れたはずなんですが、ない……」
竜「このMCをきめれば今日は勝ち戦だ!と思ったのに」

正「水戸は4年ぶりですね。最後に来たのはインクツアー、インクから4年も経ったんですね、、」

健「(ENの佐藤劇場で)この、佐藤劇場?はこのツアーが終わったらやりません!むしろ今日が最後かも」
フロア \えー!/
健「こうやってセンターで喋ったりするのが恥ずかしいからドラムをやっとるんよ!恥ずかしか!!!」可愛さしかない。真顔でガン見。
健「東京の大きな会場が終わった後に地方に行くっていうのは初めてなんかな?正直だれるんじゃないかなって思ったんですよ。でもそんなことなかった!」

健「中野はアキラさんが喋ってなか。だから今日喋ります」
明「あのねえ、喋ることない(笑)楽屋で話してたんだけど、儂っていう一人称は、果たして何歳から使い始めるもんなのかと。最近サンクチュアリって漫画読んだんだけど、そしたら60歳で若手って書いてあって。60歳で若手かあ、じゃあ儂っていつから……ほら、クスリとも笑わない。苦笑すらしない(笑)こんな話を中野でしたらどうなるかってことですよ」

うん、全然わかんなくてポカンとしてました……笑

竜「(上のアキラの話の途中でぬるっとステージに出てきて)後悔先に立たずですね!」
正「は?」

相当ガチめの「は?」だったのでめちゃくちゃ笑いましたw
話全然聞いてないけどとりあえずなんか言っとけばいいかなーていうテキトーな有村さんに、絶対零度の返答をする正くんがちょー面白かったです。この二人、仲いいだけにときどき遠慮ゼロのやり取りするよね。笑

竜「僕らの友だちみたいな後輩みたいなバンドがいるんですけど、俺の親戚のおじさんが誕生日を祝ってもらったらしくて。あれ水戸だったんでしょ?超嬉しかったんですよ。ありがとう水戸!納豆は嫌いだけど水戸は大好きです!」

この後、「Ghost」前にフロアの真ん中あたりから「蘭鋳やって!」みたいな声が上がって、有村さんが「ムックの曲?それはいきなりはできないです。Plastic TreeなのでPlastic Treeの曲やってもいいですか笑」とか言ってました。うーん、ここでプラに蘭鋳やってほしいとは別に思わないかな。リクエストした人たちが何を思ってあんなことを言ったのか、ちょっとよくわからないです。

あと、どこか忘れたけど有村さんが「みんなの息の根を止めたい」とか言い出してビビりました。笑 この人最近よく死に誘ってきますよね……。

会場について

キャパ350。

めちゃくちゃ目立つ建物ですね。遠目でも一発でわかるから、迷子になることはなさそう。
水戸駅からは徒歩15分くらい?
スタジオ併設のライブハウス(ライブハウス併設のスタジオ?)で、1F部分はライブハウス、上はスタジオって感じでした。ロッカーはないみたいで、開場前に3Fでクロークの受付をやっていました。荷物1つに対して200円。安い。

フロアは比較的横長、かな?
当日解放されるか否かがわかる2Fエリアがあって、スタンディングで出入り自由。この日は解放されていました。
フロアはフラットだから後ろだと全然見えないけど、このキャパで段差作ると結構危ないからね。

今回北関東の主だったライブハウスに初めて足を運んだのですが、その中ではライトハウスが一番音響が好みでした。比較的クリアで聴きやすかった。スタッフさんが親切だったし、周囲にカフェがたくさんあって楽しかったので、また機会があれば足を運びたいな。

念力発生ツアー全体の雑感

突発で新潟&長野を入れてしまったので、気が付けば海月歴の中で行った本数が最多なツアーになっていました*2。途中「なぜわたしは1つのツアーをこんなに何回も観に行っているのか……?」みたいな賢者タイムが訪れたときもあったのですが、現場に足を運ぶたびにセットリストや曲の表現が変わっていくのが楽しくて、長いツアーだったはずなのに気が付けばあっという間に終わってしまいました。

Twitterでちょっとだけ書いたんですけど、今回のツアーはずっとドラムが最高にかっこよかった。いや、中山さんは永遠にナンバーワンだし有村さんも正くんもかっこよかったんですけど(笑)今ツアーのドラムは「楽曲を壊さないように寄り添う」って感じじゃなくって「曲を作る・支える」って感じでグッと前に出てきていて、たまらなく魅力的だった。泣けるくらいかっこよかった。さとーさんすき……(;_;)これはいつかちゃんとまとめられたらいいんだけど。

音源で言うなら『echo』、ライブで言うなら2015年の「Slow Dive」あたりから感じていた彼らの音の変化に、ようやく自分が追い付けたなあという気がします。躍動感とか生命力とか、そういったフレッシュで原始的な感覚と、楽曲を曖昧な状態にしないでちゃんと定義しきる構成力・表現力が結び付いている感覚。うまくいえないけど、受け入れきれなくてずっと困惑していた変化を、やっと自分のものとして受け入れて、ちゃんと「今この瞬間の観客」に戻れたんだなあと思っています。

メジャーデビュー20周年というバンドにとって節目となる年の幕開けを、思い切り楽しむことができて嬉しかった。
個人的なベストアクトは、新潟か甲府か中野です。……絞れない~!

2017年春ツアー「念力発生」別日レポ

*1:ここに貼ったビクター公式のMV、イントロを半端に切ってて再生した瞬間にイラっとしてしまいました。笑 サイコーにかっこいいベースが入る箇所がカットされてるのよ!曲の何を聴いてるのよって感じ。大企業だからいろいろ事情はあるんだろうけど、貼ったはいいもののこの編集ムカつく。

*2:これまでで1番多かったのは、2013年のインクツアーの8本。基本東京&神奈川、遠征するにしても旅行を兼ねて追加1本程度なので、自分的には結構な大イベントでした。

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