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NO MUSIC FIGHTER

ライブレポ90% CDレビュー10%

プラツリ夏の20周年樹念アルバムリクエスト戦争と追懐公演のこと、あるいは過去のユーレー

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期待が束縛になったら悲しいな、というはなし

去年の年末公演で「7月にパシフィコ横浜で単独公演やるよ、リクエストライブだよ」という情報が公開されたときは、ここ3年の年末公演スタイルで楽曲をリクエストする形式だと思っていたのだけれど、先々週の金曜日、1/27にプラツリ運営から「アルバムリクエストライブだよ」という発表があって。
わたしはこの日ピープルのライブに行っていて、とても楽しくって満ち足りた気持ちになっていたのだけれど、ついったを開いてプラスタのお知らせを見た瞬間に来たるアルバムライブで頭がいっぱいになっちゃったよ。

2016年の年末公演2日目のエントリでも書いたけど、大きい会場での単独公演がリクエストライブだよって発表されたときは、嬉しいは嬉しいんだけどリクエストじゃなくてもいいのになー、という気持ちだった。
リクエストライブは普段ライブで聴けない曲が聴ける貴重な機会だし、やってくれると嬉しいなって思う。でも、どうしても流れがぶつ切りになってしまうから、きっちり作り込んだライブが好き派としてはちょっと物足りない感がどうしても残っちゃう。せっかくの大会場なんだし、メンバーがゴリゴリに作り込んだセットリストが聴きたかったなあ……て気持ちはちょっとあった。贅沢なんだけどね。
とはいえ、年末はどうしてもライブに来れない業界の人もいるから、そういう人たちがここ数年の年末の感じを楽しめるいい機会になるなら嬉しいかな、なんて思ってた。

ら、アルバムリクエスト形式だったからびっくりしたよ……。
アルバム単位なら流れがぶつ切りになることもないし、その世界にどっぷり浸かれるから、楽曲単位より嬉しいかも。

そんなことを思いつつ、なんとなく、ふわっと慣例化しつつある「15年経ったアルバムの追懐公演をやる」という行為をいったんリセットしようとしてるのかなー、なんて感じました。

Plastic Treeは、2010年5月に「Strange Fruits~奇妙な果実~追懐公演」を、2012年12月に「Hide and Seek追懐公演」を行っています。それぞれタイトルとなっている作品がリリースされて15年目に実施されており、内容はタイトル作品をアルバム収録順に演奏するというもの。さらに、2014年秋ツアー「そしてパレードは続く」ツアーファイナルの渋谷公会堂では、「追懐公演」と銘打つことこそなかったものの、アルバム『Parade』を最初から最後まで曲順通りに演奏するというライブを行いました。

こういう背景があるので、なんとなーくファン側には「15年経ったアルバムは追懐公演が行われる」みたいな、ふんわりした認識が育ってきています。わたしもわりとそう思ってるよ。でも、今回「アルバムリクエストライブやるよー」って言われて、そのふんわりした認識にそっとピリオドが打たれようとしているのかしら、とちょっと思いました。

というのも、『Strange Fruits』や『Hide and Seek』の追懐公演は実施するに足る十二分な動機があったと思うのだけれど、それ以降はそうでもないんじゃないかなあ、という印象があるから。

『Strange Fruits』の追懐公演が行われたのは、佐藤さん加入の翌年。新体制になったばかりの状態だからこそ、最も古い音源を演奏する、バンドの根っこを共有する、という行為には大きな意味があったと思います。
そして『Hide and Seek』は、メンバーが「理想どおりに作り上げることができなかった」と語っているアルバム。それを現在の技術で再構築して昇華させる、という行為にも大きな意味があったんじゃないかなあ。

でも、今はもう、他のアルバムにはもう、そんな意味はあんまりない気がする。

佐藤さんはもうとっくにプラのドラマー以外のなにものでもないし、プラの曲は完全に佐藤さんのものだし、だから今さら過去の曲を振り返る必要なんてない。
アルバムに関しても、『Hide and Seek』と同種の、ある種の怨念や悔恨が残っているような、そんなものはあんまりない気がするし。

『Puppet Show』の追懐公演を行わなかったことも、『Parade』の再現ライブを「追懐」と銘打たないで実施したことも、こういう理由なんじゃないかなー、と勝手に思っています。

共有とか昇華とか、そういう意味がないのであれば、「15年経ったら追懐公演を行う」っていうルールは途端に窮屈なものになってしまう気がする。Plastic Treeは今もまだ新しい音楽を作り続けていて、新譜を出すごとに「ああまた変わったね、新しいプラだね」って思えるくらい進化し続けているのに、過去の再現を続けることは亡霊に追われることみたいだ。彼らはずっとコンスタントに音源のリリースを続けてきたから、「あの作品から15年」は、1~2年に1回は必ずやってくる。何度も何度も後ろを振り返り続けなくっちゃいけないなんて、それを永遠に繰り返し続けなくちゃならないなんて、そんなの窮屈じゃないかなあ。

そんなことをちょっと考えていたので、「アルバムリクエストやるでー」って言われたとき、「最後にみんなの希望に応えて、ひとまずこの流れをいったん閉じるつもりなのかなー」なんて気がしました。まったくの見当違いかもしれないけどね。

わたしは彼らの新しい音源や新しい演奏を聴くのが大好きなので(たまに変なところに躓いてガタガタ言うけど……でもほんとだよ)、新しい曲や新しい音が聴きたい。昔の曲も大好きだけど、必ずしもそこに戻らなくてもいい。追懐公演はあったら嬉しいけど、ないならないでもいい。決まりだから続けるんじゃなくて、たまに気が向いたときにやるくらいフラットな感覚になったらいいし、気が向かなければやらなくてもいい。知らない新しい場所に連れて行ってくれる方が嬉しい。

今の音でトロイメライが聴きたいよ、というはなし

こういうモジャッとした思考を踏まえたうえで、わたしはやっぱり、今回のアルバムリクエストは『トロイメライ』をリクエストし続けるつもりです。
トロイメライ』が一番好きなアルバムだっていうのはもちろんだけど、それ以上に、今の彼らの音で頭から終わりまで通して聴いたら、最高に気持ちいいアルバムだと思うから。

今回のリクエストは前半と後半で分かれていて、今のところ、前半は『Puppet Show』vs『トロイメライ』、後半は『ネガとポジ』vs『ウツセミ』の戦いになってる。これはたぶん、最後まで変わらないんじゃないかな。

個人的に、前半は『トロイメライ』か『cell.』、後半は『ウツセミ』派。どれも今の彼らの音で聴きたいアルバムです。

『ドナドナ』や『アンモナイト』も地味に好きなので推したいところですが、サウンドの性質が現在とそこまで顕著に違うわけではないので、それよりは「かつてのあの音」が「今のこの音」で鮮やかに塗り替えられるところが観たい。完全にトラウマになっている『ウツセミ』は特に、今の音で塗り替えて、怨念を昇華させてほしい。

『シャンデリア』と『ネガとポジ』は単純にアルバムとしてあんまり好きじゃないからパス、『インク』はインクツアー&裏インクでだいぶ満足したのでまだおかわりはいらない、『シロクロニクル』はカバー曲の存在が個人的に無し。カバーさえなければいいアルバムなんだけどなあ……。『Hide and Seek』と『Parade』は実施済みなのでパス。

そして現在『トロイメライ』と一騎打ちをしている『Puppet Show』、正直わたしはあんまり聴きたくない。

今の彼らの演奏力や表現力でパペショの曲たちを頭から終わりまで聴かされたら、確かに素晴らしい公演になると思う。でもなんか、その行為は、あのアルバムの本質的なものを殺すような気がするよ。

あの盤はあの盤としてもう既に完成してしまっているし、あのときのあの音だからこそ価値があるものだと思う。個々の収録曲は今でもよく演奏されるから、あの曲たちが今の演奏力と表現力で実演されると素晴らしいのは知っているけれど、それはそれだけでいいし、『Puppet Show』という形で今さらやり直さなくてもいいと思ってる。パペショのエントリでも書いたけど、あれは「初期だからこその金字塔」なのであって、今やり直したって意味がない。だからこそ『echo』がリリースされた2013年、『Puppet Show』から15年というタイミングであったにも関わらず、追懐公演は意図的に行われなかったのだと思うし。

そんなわけで、わたしはそういった呪縛もなく、ただただ今の音で演奏してほしい『トロイメライ』を推しています。このアルバムが現在の彼らのサウンドにおける起点だと思っているので、今の「音」で聴きたいものって言われたら、やっぱりこれだって思っちゃう。きっと昔と全然違う、でも素晴らしい情景を見せてくれるはずだって確信できるし、そしてそのことによって『トロイメライ』の何かが損なわれたりもしないって思う。

あと地味に『cell.』をめっちゃ推しているんですけど、『cell.』で『Puppet Show』に勝てる気は全くしないので、結果的に『トロイメライ』に投票し続けるだけの人になっています……。世間的な評価はあんまり高くなさそうなんだけど、個人的にはめちゃ好きなアルバムなんだよ……。ちょうどこれくらいの時期にプラツリに転んだっていうのもあるけど、そういった思い入れを抜きにしても、聴いていてめちゃめちゃわくわくする音なんだよ。アルバムとしてのまとまりもすっごくいいんだよ。

たまには『ウツセミ』も応援したいのですが、すこしでも油断するとパペショに追い抜かれて引き離される気がしてこわくて、『トロイメライ』以外に投票できない。ていうか、油断しなくてもパペショに追い抜かれて引き離される気がしてこわい。わたしパペショちゃん、今あなたの後ろにいるの、という感じでいつの間にか背後にいて気が付いたら見えなくなっていそうで本当にこわい。都市伝説とおんなしくらいこわい(わたしはびびりだから都市伝説はほんとうにこわい)。こないだの週間発表の結果を見て、パペショガチ勢が本気を出してコツコツ投票し始めている気がするの……本気出されたら勝てない気がするの……うう。でも完全に敗北が濃厚になるまでは、コツコツがんばるんだ……。

トロイメライ勢の皆々様方、毎日コツコツがんばりましょう~。夏にグライダーが聴けますように。

nomuzikfighter.hatenablog.com

パペショに関する追記

ついったでフォロワーさんが「今の音で聴きたいのはトロイメライなんだけど、あえて追懐公演をやらなかったであろうパペショを、投票結果次第でやってもいいよとメンバーがフラットに捉えられているならそれはそれでいいことだと思う」とおっしゃっていて、それは確かにそうだなあ、と思いました。パペショを演奏することでいなくなるユーレーもいるのかもしれないなあ。

とてもどうでもよい追記

今回のアルバムリクエスト、『B面画報』が選択肢にあったら毎日クリックするのはあのアルバムだったと思う……。B面ライブ、B面ライブ、いつかB面ライブを……!
あとアイキャッチの画像はうちのCDラックなんだけど、見てわかる通り『トレモロ』はアルバムの間に挟まっています。『トレモロ』と『echo』はアルバムの流れに入れちゃうなー。

その後の得票数経過

Twitterのスタッフアカウントから「週間発表」という名の週間じゃない発表がときどき出ているので、経過を貼っておきます。

これ↑は2回目の経過発表。
「週間」と銘打たれていましたが、最初の経過発表から2週間後に出されました。週間じゃないじゃん。ダッシュボード見てコピペしてツイートするだけなのになんで週1でできないのかな。ほんとプラスタ仕事しない。

案の定パペショガチ勢が本気を出してきて、思いっきり抜かれました。えーんかなしい。
一方ウツセミはかなり健闘しています。ウツセミ勢がんばって……!

これ↑は3回目の経過発表。
3月2日(木)、つまり2回目の10日後に発表されました。月曜日ですらない。

これまでの得票数を見る限り、途中経過の票数を見て投票するアルバムを決めているファンがかなり多いのではないでしょうか。ということはスタッフが発表するタイミングや内容によって票が変動するということになるのですが、そんなこと全然考えてないんだろうな。プラスタの仕事は全く信用していないし、社会人として軽蔑しています。

パペショとトロイメライの一騎打ちが白熱していますね。どうなるかなあ。
これで次の経過発表でパペショに抜かれて票数差も凄まじいものがあったら、このタイミングで発表したプラスタを心底憎みます。ファンがどれだけ切実にアルバムを大切に思ってるかなんて、J-ROCKにとってはどうでもいいことなんだろうけどね。

2017/4/20追記

投票戦争は終了しました。結果はどうなったのかな、ドキドキしながら待っています。
そして未だに投票を募るツイーヨを固定しているプラスタはマジでなんなのかな。リクエストページは投票機能を削除しただけの状態で放置されてるし。終わったんだから消すなり「このリクエストは終了しました」って文字を入れるなりしたらいいのに。Web系の担当者いないんだろうなーとは思うけど、あらゆる作業が中途半端で投げやりなのどうにかしてほしい。

2017/4/21追記

敗北しました。

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