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people in the box|「空から降ってくる vol.5 劇場版」@メルパルクホール

2013/08/11 thu
people in the box「空から降ってくる vol.5 劇場版」
メルパルクホール
open 18:00 start 18:30
¥4,000

セットリスト

第一部・アコースティック

Alice
どこでもないところ
ダンダンダン
マルタ
土曜日/待合室
一度だけ
物質的胎児
ニコラとテスラ
開拓地
旧市街
球体
新市街

第二部・バンドセット

球体
はじまりの国
スルツェイ
冷血と作法
割礼
気球
月曜日/無菌室
ニムロッド
さようなら、こんにちは
バースデイ

ライブ感想

曲もメンバーもよくわからないまま行ったので、MCも覚えていないし、具体的なことはなにも書いていないのですが、自分のための備忘録に。

 

初めて見たpeople in the boxでした。
素晴らしかった。

全体的な感想は、個々のプレイヤースキルが極めて高く、アンサンブルも確立されていて、非常にクオリティの高いライブだったな、というもの。セットリスト云々については曲を知らないのでなんとも言えませんが、聴いている最中、ただの一度として、ふと我に返ったり退屈になったりすることがなかった。ずっとずっと、舞台の上で繰り広げられる、見たことのない景色に夢中になっていられた。

いろんな人がいいよ〜と言うのを聞きつつ、なんとなく聞く機会もないまま数年経過していたピープルですが、先日の凡庸アコースティックで聴いた波多野さんのソロが素晴らしくて。直前になって行くのを決めて。

本当に行ってよかったと思います。また次も行きたい。

 

当日は、開演ぎりぎりに会場着。

物販があったので、缶バッジとシールを買う。(ちなみにこの缶バッジ、やったーと帰宅してすぐ普段使っている鞄につけたら、翌日にどこかに引っ掛けて紛失しました…かなしい…)時間も時間だったので、慌てて中へ。席は会場の二階下手、いい席ではありませんが非常に見やすい造りになっているので、あまり気にならない。

ステージには、下手から、ピアノ、ギター、チェロ、ベース、ドラム、の順で楽器が並んでいる。

客電が消えて、始まるのかな、と舞台を見ていたら、どこかから「こっちだよー!」の声。え、なに、なに、と思ってわたわたしていたら、一階席を照らす客電が点く。一階席後方上手側から、メンバーが出てきたみたい。拡声器でわーわー叫びお客さんと握手しつつ、メンバーは舞台上へ。こういうことするバンドなんだ。びっくりした。

 

そこから第一部。

第一部はアコースティックスタイル。ボーカルの波多野さんはピアノを弾いたり、民族楽器っぽい弦楽器を弾いたり、タンバリンを叩いたり。ベースの福井さんはエレキベースを弾いたり、アップライトベースを弾いたり。あと、これはわたしがこのライブを観に行こうと決めた要因のひとつなのだけれど、このアコースティックスタイルの第一部には、チェリストの徳澤青弦さんがゲスト参加していた。

第一部で思ったことは、とにかくみんな技量が高いなあ、ということ。個々のプレイヤーとしてのスキルが高い。ゆえに、波多野さんのピアノはちょっと気になった。わたしは彼の来歴を知らないから見当違いかもしれないけれど、彼のピアノだけ、他パートと比べてクオリティが低いように聞こえた。最初はタッチを把握できていなかったのか、アクセントのない単調でやたら強すぎる演奏だったし、途中からこなれてきたけれど、他の音に負けていて、印象が極めて薄い。

セットリストは拾ってきたものなので、どの曲でとは言えないのだけれど、チェロが本当に「空から降ってくる」みたいな音を弾いたときには鳥肌がたった。(何回かあった。)チェロは基本的にベースライン付近(ちょっと上あたり)で遊んでいるか歌メロに絡むかで、その動き方が絶妙だった。「落下する」という言葉の中にある浮遊感というか、うーん、こう書くと意味不明なんですが、そういった要素を担っているパートでした。あとギターのフレーズを弾いていることもけっこうあった。旧市街のギターフレーズを弾いているときはほんとうにかっこうよかったなあ。

今回、わたしはGhost AppleとFamily Recordだけ聴いた状態でライブに行ったのですが、知っている曲と知らない曲の間に、感情的な差異が生まれなかった。知らない曲だから退屈、なんてことはなくて、ずっとのめり込んで聴いていられた。

最後の新市街はおもしろかったです。ジャズワルツアレンジで、途中でわたしの気に入りのフレーズを挟んだりして。遊び心に溢れるアレンジでした。

 

第一部が終わってから、映像を挟んで、第二部。

映像で死ぬほど笑った。

第一部のMCでもびっくりしたのだけれど、こんな雰囲気のバンドだとは思っていなかったので、ひとり呆然としていました。楽曲のイメージとの差違がすごい。なんかもっと、内向的で、内省的な、なんかこう、さあ……。こういうギャップ、すげー好きです。
映像は、ドラムの山口さんがスタッフの無茶ぶりを受けて、東京から三重まで蜂蜜を収穫しに行くというもの。おもしろかった。

 

第二部はバンドでのライブ。

個人的に、第一部よりこちらの方がよかったです。第一部もいい演奏だったのだけれど、もっとポテンシャルあるでしょ?という、いい意味でもの足りなさのある演奏だったので。いい意味でもの足りないっていうのは、基本的な水準はもう既に満たしているけれど、もっとできるはずだって期待してしまう、という意味。それと比較すると、第二部はやっぱり安定感があったし、音の自由度が高くて気持ちよかった。

第一部の時点で、わたしはドラムの音がものっすごい好みでぶっちゃけドラムばっかり聴いていたのですが、第二部になって余計に好きになってしまった。第一部のときは非常に抑制された叩き方をして、単純にうまいな、きれいな音だな、っていうのに惹かれていたんです。ちょっととがりがちだけれど、大人なドラマーだな、と。でも、第二部になると、自制している、一歩引いて全体を見ているという印象が薄れて、もっと前に出てきておもしろかった。本来のプレイスタイル的にはこっちなんだろうなーと思いながら見ていた。とても好きです。

 

音も、空間も、キャラクターも、とにかく全体を通して非常に楽しめたライブでした。これから旧譜を集めて聞いて、ライブもできるだけ行きたいです。好きなバンドが増えた。とても嬉しい。

 

余談ですが、ドラムいいな、好きだな、と思った直後、「わたしは上手で茶色い髪がさらさらなびいているのが好きなだけなのではないだろうか……」という疑惑が浮上しましたが、あまり考えないようにしようと思います……。とりあえず、ぴーぷるでもわたしは上手の人になりそうです。

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